世界で最も勇気ある男世界で最も勇気ある男昔々のお笑ひ系アメリカ映画で、いまでも覚えてゐる場面がある。 画面にレポーターが登場。 マイクを携へながら町の中を移動する。 「これからレポートする彼は『世界で最も勇気ある男』です。 彼は何者をも恐れません。 勇気と挑戦。 それが彼の人生のすべてなのです。 今日のチャレンジでは、彼は命を落とすかもしれない。 いや、その確率は恐ろしく高いものでせう。 しかし彼は『世界で最も勇気ある男』なのです。 いまから、彼の偉大な挑戦が始まります」 そこに立つてゐるのはヘルメットを被つた白人の青年。どちらといふと弱々しさう。 青年にレポーターがインタビュー。 「いまならまだ中止できすよ」 もちろん青年の決意は微動だにせず。 で、なにをするんだ? と見守ると、白人青年は歩き始めて、ダウンタウンにたむろする黒人たちの輪の 中に入つて行つた。まはりはボブ・サップみたいな黒人ばかり。 そこで白人青年は悲鳴のやうに叫んだ。 「ニガーーーー!!!(黒んぼ野郎!!!)」 そして脱兎のごとく逃げ出した。 一瞬キヨトンとしてから、うおーっと叫んで追ひかける黒人たち。 * 私は大笑ひしたわけだけれど、さて、北朝鮮でこの手の「勇気ある挑戦」をする方はをられるでせうか? いろいろ思ひつきますが、犯罪にはならないこと(日本でいへば)に限つて見ても、 *板門店で韓国側に向つて「助けてくれ~」と叫ぶ。 *金日成主席の銅像の前でパンツ1枚で踊る。 *平壌の町を「金正日体制打倒!」と書いたプラカードを持つて歩く。 *金日成の肖像画を街中で焼き捨てる。 いづれもやる気になれば出来ないことではありません。 もちろん「勇気ある挑戦」の結果がどのやうなものになるかは、やつてみてください。 (17.8.14記す) ジャンル別一覧
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